第2回【賃貸借契約の見方】契約の種類について

不動産の賃貸借契約は、借りる用途によって「居住用賃貸借契約」と「事業用賃貸借契約」の2種類に分かれます。両種の最も大きな違いは、居住用家賃は消費税がかからず、事業用家賃は消費税がかかるという点にあります。また、一般的には事業用の方が敷金・賃貸料などの諸条件が高く設定されがちです。
また、賃貸借契約は、契約期間満了時の扱いによって「普通契約」と「定期借家(借地)契約」に分かれます。普通契約は期間満了時に自動更新となり賃貸借契約が継続しますが、定借(ていしゃく)契約では設定された期日をもって賃貸借契約が終了します。定借契約でも貸主売主の合意で賃貸借を続けることは可能ですが、その場合は新たな契約を締結することとなります。

医院が賃貸借契約をする場合は、 ・事業用普通賃貸借契約
・事業用定期借地(借家)契約
のいずれかとなります。
どちらの契約で入居者を募集するかは貸主の判断になりますので、医院が締結する賃貸借にはどちらの形もあり得ます。

(1) 事業用普通賃貸借契約

契約期間満了時の扱いが自動更新となっている賃貸借契約書です。自動更新を続ける限り契約期間が終了しませんので“期間の定めのない賃貸借契約”という呼び方をされる場合もあります。
更新期間は任意ですが2~3年更新が一般的で、更新時には家賃1ヶ月分程度の更新料が発生する契約がほとんどです。
貸主からの中途解約は正当な理由がない限り行えませんが、借主は定められた予告期間を経ることで理由の如何に関わらず中途解約することができます。

(2)事業用定期借地・借家契約

期間の満了で契約が終了する賃貸借契約書です。更新はありませんので、契約を続ける場合は再契約を結ぶこととなります。
借家(ビルテナントなど)の場合は通常の契約書で構いませんが、借地(土地)の契約書は公正証書にする必要があります。
契約の定めに従って中途解約をすることはできますが、違約金が定められているケースもありますので注意が必要です。

医院の開設申請手続きでは、長期間継続して営業できるかどうかが重視されます。そのため、短期間で退去しなければならないような賃貸借契約書では申請が通らない可能性があります。
保健所などの判断は、地域や時期によって変化します。開設から何十年も経た医院を承継するようなときには、開設時の賃貸借契約がそのまま通用しない場合もあります。申請を通過するためには貸主の協力が必須ですので、医院は許認可事業であることを貸主に理解してもらうことが大切です。

★賃貸借契約の種類

普通契約 定期借地契約 定期借家契約
居住用賃貸借契約 消費税 非課税 非課税 非課税
期間満了時 自動更新 契約終了 契約終了
公正証書化 不要 不要 不要
事業用賃貸借契約 消費税 課税 課税 課税
期間満了時 自動更新 契約終了 契約終了
公正証書化 不要 必要 不要
記事の一覧へ戻る

承継開業の可能な案件をリクルートドクターズキャリアがご紹介します。

お電話でのご相談はこちら

03-6705-9280

受付時間 平日9:30~20:00

リクルートでは日経メディカル経営サポートと連携し、
医院の事業承継支援サービスを運営しています。